インサイドセールスとは?役割やメリット、成功事例をわかりやすく解説
インサイドセールスとは、メールや電話、オンライン会議ツールなどの遠隔手段で見込み客とコミュニケーションをとる内勤の営業活動を指します。本記事では、インサイドセールスの概要や組織の作り方を解説します。
インサイドセールスとは、メールや電話、オンライン会議ツールなどの遠隔手段で見込み客とコミュニケーションをとる内勤の営業活動を指します。本記事では、インサイドセールスの概要や組織の作り方を解説します。
インサイドセールスとは、電話やメール、オンライン商談など非対面の手法で見込み客にアプローチし、営業活動を行う手法です。顧客のもとに足を運ぶ営業(フィールドセールス)とは異なり、担当者は内勤で効率的に営業を行えます。
外勤では赴けなかった遠隔地の見込み客へのアプローチも可能となり、全国あるいはグローバルに顧客を獲得が見込めるでしょう。
本記事では、インサイドセールスの基礎知識・役割やメリット・デメリット、成功事例についてわかりやすく解説します。
なぜ「インサイドセールス」が強い営業組織をつくるために有用なのか。この内1つでも当てはまるものがあれば、ぜひダウンロードいただき、貴社のビジネス向上にお役立てください。
・営業は1人で全部を担当するものだ
・目の前の案件を追いかけるのが当たり前
・営業は結果─プロセスは評価できない
・営業は現場で育てるのが一番
インサイドセールスとは、電話やメール、オンライン商談ツールなどを使って非対面でリード(見込み顧客)にアプローチする営業手法および職種です。内勤営業やリモートセールスとも呼ばれ、営業担当者はオフィスにいながらスピーディーかつ効率的に顧客へアプローチできます。
業務内容は多岐にわたり、ウェブサイトから資料請求やホワイトペーパーダウンロードをしたリードへの初回アプローチ、定期的なコミュニケーションによるリードナーチャリング(見込み顧客の育成)、受注確度の高いリードを抽出するリードクオリフィケーション(見込み顧客の選別)などが代表的です。
従来は、初回アプローチから商談・受注獲得までひとりの営業担当者が担っていました。しかし、より効率的に営業活動を進めるため、現在は営業プロセスをインサイドセールスとフィールドセールスで分業する体制が主流となっています。それぞれの役割に集中できる分業により、少ない人員でも生産性を高められます。
なぜ「インサイドセールス」が強い営業組織をつくるために有用なのか。この内1つでも当てはまるものがあれば、ぜひダウンロードいただき、貴社のビジネス向上にお役立てください。
・営業は1人で全部を担当するものだ
・目の前の案件を追いかけるのが当たり前
・営業は結果─プロセスは評価できない
・営業は現場で育てるのが一番
インサイドセールスとフィールドセールスは、営業形式と得意分野に違いがあります。
フィールドセールスとは、外勤営業や訪問営業と呼ばれる営業方法で、顧客先に赴いて対面で行います。顧客と直接顔を合わせることで商品やサービスの魅力を伝えやすく、その場で疑問を解消できるため、最終的な契約獲得に強いのが特徴です。ただし、最近ではフィールドセールスでもWeb会議システムを活用したオンライン商談が増えています。
一方、インサイドセールスは、短期間で多数の見込み客にアプローチし、関係を構築したり質の高いアポを獲得したりするのが役割です。理想はこれら2つの営業手法を掛け合わせることで、見込み客の育成やアポの獲得をインサイドセールスが担い、商談・クロージングをフィールドセールスが担うことで、営業プロセス全体を効率化し成約率を高められます。
関連記事:インサイドセールスとフィールドセールスの連携ポイント! それぞれの違いや分業メリットを徹底解説
| インサイドセールス | フィールドセールス | |
|---|---|---|
| 営業形式 | 非対面(電話、メール、Web会議など) | 対面(顧客先訪問) |
| 得意分野 | ・見込み客の育成 ・アポイントの取得 |
・成約の獲得 ・複雑な提案や価格交渉 |
テレアポ(テレフォンアポイントメント)とは、電話による営業活動のことで、インサイドセールスの営業方法のひとつです。見込み客の育成やアポイントの獲得を目的とし、電話を通じて有効商談の種を育てていきます。
インサイドセールスは単にアポを取るだけでなく、見込み客のニーズを引き出し、情報提供を通じて関係性を深め、商談につながる可能性の高い質の高いアポを生み出すことを目指します。企業によっては、営業部門ではなくコールセンター部門が役割のひとつとして担っているケースも珍しくありません。
インサイドセールスが注目されている背景には、以下のような要因があります。
それぞれ見ていきましょう。
非常に大きな変化は、顧客が製品やサービスを購入するまでのプロセスです。かつて、顧客は営業担当者から直接情報を得ることが主流でした。
しかし現在、BtoBの顧客もインターネットで情報収集し、複数の選択肢を比較検討することが当たり前になっています。あなたの会社の営業担当者が初めて顧客に接触する頃には、すでに競合他社に決まりかけているかもしれないのです。
この変化に対応し、顧客が情報収集を始めた段階から非対面で有益な情報を提供して関係を構築できるインサイドセールスの重要性が、ますます高まっています。
営業生産性向上の必要性も、インサイドセールスが注目される大きな要因です。
ひとりの営業担当者が一連の営業プロセスを担当すると、商談やクロージングを優先して新規アプローチに充てる時間を確保できなかったり、十分にナーチャリングできないまま商談へ進んで失注率を高めてしまったりするリスクがあります。
インサイドセールスとフィールドセールスの分業体制によって、それぞれの役割に注力できるため、少ない人員でも効率的に営業活動を回せます。インサイドセールスが確度を高めたリードをフィールドセールスへ引き継ぐことで、商談の質と成約率も向上するでしょう。
SFAやMAといったテクノロジーの進化は、営業の世界を大きく変えました。かつての勘や経験・度胸に頼った属人的な営業から、データにもとづいて戦略を立て、効率的に成果を出す科学的営業への移行が求められています。
インサイドセールスは、科学的営業を実践するための中核となる存在です。すべての活動がデータとしてツールに蓄積されるため、「どのような情報を提供した顧客の商談化率が高いのか」「どのタイミングでフォローするのがもっとも効果的か」といった分析が可能になります。データにもとづいた改善を繰り返すことで、営業組織全体の成果を底上げできます。
テレワークの定着や労働人口の減少といった社会背景から、企業は多様な働き方に対応しつつ、限られたリソースで生産性を向上させるという難しい課題に直面しています。
場所を選ばずに働けるインサイドセールスは、テレワークや時短勤務といった柔軟な働き方を実現します。これにより、優秀な人材の確保や離職率の低下にもつながるでしょう。さらに、移動時間をなくしてツールを活用し多くの顧客に効率的にアプローチすることで、組織全体の生産性を飛躍的に高めることが可能です。
インサイドセールスは、マーケティングやフィールドセールスと分業した場合、主にどのような役割を担うのでしょうか。インサイドセールスに求められる役割を見ていきましょう。
インサイドセールスは、多くの場合、顧客が企業と最初に接する窓口となります。そのため、顧客の状況や課題を正確に把握し、最適なコミュニケーションを取ることが求められます。
課題を解決するためのルートを提示したうえで、コンテンツの提供やセミナーの案内など次のステップへ導くのが役割です。顧客に寄り添い、ニーズに合ったアプローチをかけることで、一方的な売り込み型の営業ではこぼれ落ちてしまう顧客の心をつかみ、信頼関係を築けます。
インサイドセールスは初回アプローチ後も定期的にリードに対してアプローチを続け、購買意欲を後押ししていきます。具体的には、電話でのヒアリング、メールでの情報発信、ホワイトペーパーの送付などを通じ、MQL(マーケティング部門が育成した有望な見込み客)をSQL(受注確度が高い見込み客)へと育成していきます。
インサイドセールス部門は、マーケティング部門から引き継いだMQLのなかからSQLを絞り込み、営業部門へ引き渡す役割です。その結果、営業部門はより受注確度が高い見込み客にフォーカスしてアプローチでき、業務効率や生産性が向上します。
インサイドセールスはSQLに対してアポイントを取り、商談を創出する役割も担います。単にアポイントを獲得するだけでなく、これまでのアプローチ履歴やヒアリング内容などの情報をフィールドセールスにしっかり引き継ぎ、スムーズで効果的な商談ができるよう後押しします。
インサイドセールスが確度の高い見込み客の情報を的確に伝えることで、フィールドセールスは自信を持って商談に臨めるようになり、成約率の向上につながるでしょう。
インサイドセールスは、マーケティングやフィールドセールスといった密に関わり合う部門と連携する役割も担っています。
たとえば、リードからヒアリングした内容をマーケティング部門に共有することで、よりリードの心に響くマーケティング施策立案のヒントになります。フィールドセールスからは商談時の反応をフィードバックしてもらい、リードへのセールストークや提供する情報のブラッシュアップに役立てることが可能です。
このように各部門の知見を循環させると、営業組織全体のパフォーマンスが底上げされます。
インサイドセールスの仕事内容は多岐にわたります。見込み客が抱えている課題を解決するために行うすべての業務が含まれ、自社のサービスや商品を使って課題を解決できるよう見込み客を育成して受注確度を高めていきます。主な仕事内容を以下の表にまとめました。
| 仕事 | 内容 |
| 初回アプローチ | 電話やメールで初回接点をつくり、ニーズや課題のヒアリングを行う |
| リードナーチャリング | 電話によるヒアリング、メールでの情報発信、ウェビナーの開催などで見込み客を育成する |
| リードクオリフィケーション | MAツールを活用したスコアリングなどで確度の高いリードを見極めて選別する |
| コンテンツの作成・改善 | ホワイトペーパー、事例記事、ノウハウ記事などを作成し、精度を高めていく |
| リード情報の管理 | リードに関する基本情報やアプローチ履歴、ヒアリング内容などの情報を一元管理する |
| アポイント獲得 | 確度の高いリードに対してアポイントを打診し、フィールドセールスへの商談機会を創出する |
インサイドセールスは、アプローチ方法や目的によって大きく「SDR」と「BDR」の2種類に分類できます。SDRとBDRの違いを理解し、自社のビジネスモデルや目的、ターゲットごとにアプローチ方法を変える、あるいは組み合わせて運用することで、高い効果が期待できます。
| 種類 | SDR(反響型インバウンド) | BDR(新規開拓型アウトバウンド) |
| 目的 | 既存の顧客接点を通じて商談化につなげる | 顧客接点のない新規顧客を開拓する |
| メインターゲット | 中小企業 | 大企業 |
| アプローチ方法 | インバウンドコール、メール、ウェビナーなど | アウトバウンドコール、DM、ターゲットアカウントへの個別提案など |
SDR(Sales Development Representative:反響型インバウンド) とは、Webでの資料請求や顧客からの問い合わせメールに対応するなど、既存の顧客接点を活かしてリードを商談化につなげる営業手法です。
オウンドメディアやブログ、SNSといった自社コンテンツを顧客接点としてインバウンドマーケティングを行い、そこで獲得した見込み客を商談化したうえで、フィールドセールスチームに引き渡す役割を担います。
インバウンドマーケティングで獲得した見込み客は、自社のコンテンツを見たうえで問い合わせや資料請求をしてきているため、すでにある程度自社に興味をもっている状態です。そのため、自社に興味がある見込み客の熱が冷めないタイミングで、コンタクトを取ることが求められます。
SDRは、意思決定プロセスや商談サイクルが短いため、意思決定まで時間がかかる大企業よりも中小企業の顧客に対して行うことで、スピーディーに契約を獲得できます。
ただし、単価が低くなりやすく、案件の継続率が低い課題があることから、多くの顧客を獲得するための活用が効果的です。
BDR(Business Development Representative:新規開拓型アウトバウンド)とは、積極的なアプローチで顧客接点がない新規顧客を獲得する営業手法です。
最初から営業チームと協力し、ターゲット設定から行います。事業規模や相性を考慮し、セグメントに分けてアプローチをかけるのが役割です。
BDRはSDRと異なり既存の接点がないため、ゼロから関係を構築していく必要があります。商談化までに時間がかかり、長期的なアプローチが必要となる傾向があります。一方、1件あたりに割り当てられる時間が長くなるからこそ、顧客との信頼関係を築きやすく、単価や顧客の継続率、拡大提案率が上がりやすい点が魅力です。
そのため、意思決定までに時間がかかるものの客単価が高額になりやすい大企業に対して行うと大きな成果につながる可能性があります。
変化の激しい時代だからこそ、時間をかけて顧客との信頼関係を構築したうえで、大規模な契約や新規プロジェクトの提案を行うBDRが注目されています。
インサイドセールスを導入するメリットは、大きく分けて次の5つです。
インサイドセールスの導入を迷われている場合は、メリットを踏まえて検討してみてください。
インサイドセールスを導入すると以下が実現され、営業活動を効率化できます。
インサイドセールスなら、少人数でもアプローチを増やせるようになり、人手不足に見舞われている企業でも、多様な働き方を実現できます。
また、フィールドセールスのみよりも商談確度が上がるため成果につながりやすく、担当者のモチベーションアップにもつながるでしょう。
インサイドセールスを導入することで、これまで以上に顧客に手厚くアプローチできるようになり、最適なタイミングで最適な提案ができるようになります。
インサイドセールスはリードの獲得チャネルやヒアリング履歴などのデータをもとにネクストアクションを立案するため、SFAやCRMといったツールでリードのデータを管理する必要があります。
ツールに蓄積されたデータを分析すると「ウェビナーから獲得したリードは商談につながりやすい」「資料Aをダウンロードしたリードはアポイント率が低い」など、自社の強みやボトルネックを発見できます。こうした事実をもとに営業戦略を立案したり、施策を軌道修正したりすることが可能です。
インサイドセールス担当者のスキルや経験に依存する「属人化」状態になっていると、担当者によって成果にバラつきが生じやすいでしょう。
しかしデータを分析すると、トップセールスのノウハウや自社の課題を見つけられます。分析結果から、インサイドセールスの営業プロセスに成功パターンを盛り込んだり、課題を改善するアクションを加えたりできるため、営業プロセスが標準化し誰でも成果を出せる仕組みを構築できます。
インサイドセールスは、フィールドセールスでは足を運べなかった遠隔地域にもアプローチできるようになり、営業範囲が拡大します。
日本全国、グローバルにも対応できるようになれば、提供サービスやビジネスモデルの変革も必要となるでしょう。その結果、商品やサービスの改善につながり、顧客満足度や売り上げの向上など企業の成長につなげることが可能です。
インサイドセールスは、フィールドセールスによる出張費や移動時間などのコストを削減したうえで、アプローチを増やすことが可能です。
あらかじめ、アプローチする対象を業種や企業規模などでフィルタリングしておくことで、より費用対効果を高められるでしょう。
場所を選ばずに働けるインサイドセールスは、テレワークや時短勤務といった柔軟な働き方と非常に相性が良いです。
育児や介護といったライフステージの変化にも対応しやすく、多様なバックグラウンドを持つ優秀な人材が活躍できる環境を提供できます。
インサイドセールスを導入するデメリットは以下の3つです。
順番に解説します。
インサイドセールスは、マーケティング部門とフィールドセールス部門の間に立つため、役割分担や連携ルールが曖昧だと「リードの質が悪い」「商談化後のフォローが不十分」といった部門間の対立が生まれがちです。
導入前に必ず関係部門と協議し、「どのような状態のリードを」「いつ」「誰に」渡すのかを定義したルールを明確に定めましょう。
また、共通のKPIを設定し、定期的に情報共有ミーティングを行うことで、一体感のある協力体制を築けます。
ツールの導入や教育、プロセスの設計など、インサイドセールスが組織として機能するまでには、一定の初期投資と時間がかかります。短期的な成果だけを求めると、途中で頓挫してしまうリスクがあります。
最初から大規模に始めるのではなく、まずは数人のチームでスモールスタートし、成功モデルを確立してから拡大していくことがオススメです。導入によって削減できるコストや期待され売り上げ向上を試算し、経営層の理解を得ておくことも重要です。
電話やメールだけでは、対面での商談に比べて細かいニュアンスが伝わりにくかったり、複雑な製品やサービスの魅力を伝えきれなかったりする場合があります。
そのため、誰でも質の高い対話ができるよう、ヒアリング項目や切り返しトークをまとめた「トークスクリプト」を整備しましょう。
オンライン商談ツールを活用して画面共有や資料を見せながら話す、顧客の課題に合わせた導入事例を送付するなど、コミュニケーションを補う工夫が有効です。
ここまでインサイドセールスとフィールドセールスの分業体制について触れてきました。この分業の効果をさらに高めるために有効なのが、Salesforceが確立した「The Model(ザ・モデル)」という組織体制です。
「The Model」とは、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスという一連のマーケティング・セールスプロセスを分業化し、各部門が連携し合って生産性を最大化するビジネスモデルです。Salesforceが確立し、現在では多くの企業で採用されています。
自社の商品・サービスを顧客が認知する前から購入後・成功に至るまでの一連を営業プロセスと捉え、それぞれに対応する部門がアクションに集中し、さらに連携して一気通貫した顧客体験を提供します。各部門のKPIを連動させることで、前後を意識して業務を遂行できるようになり、連携が強化されるのです。
The Modelにおいてインサイドセールスは、マーケティングとフィールドセールスの橋渡し的な立ち位置となります。マーケティング部門が獲得したリードに対してSDRやBDRを行い、購買意欲を高める役割を担います。
主なKPIは商談創出数です。マーケティングから引き継いだMQLを育成してSQLへと引き上げ、フィールドセールスが商談に集中できる環境を整えることで、営業組織全体のパフォーマンスが向上します。
| 部門 | 役割 |
| マーケティング | 見込み客(リード)を獲得する |
| インサイドセールス | 見込み客を育成し、有望な商談機会(ホットリード)を創出する |
| フィールドセールス | 商談を進め、契約を獲得する |
| カスタマーサクセス | 契約後の顧客をサポートし、製品・サービスの活用を促進して長期的な関係を築く |
インサイドセールスを立ち上げる手順は以下の5ステップです。
順番に解説します。
まず、「何のためにインサイドセールスを導入するのか」という目的を明確に定義します。目的が曖昧なままでは、後のプロセスがすべてぶれてしまうでしょう。
目的には「新規商談の創出数を増やしたい」「休眠顧客を掘り起こしたい」「マーケティング部門が獲得したリードからの商談化率を改善したい」などがあげられます。
目的が決まったら、具体的な数値目標に落とし込みます。最終目標であるKGI(重要目標達成指標)から逆算して、日々の活動目標であるKPI(重要業績評価指標)を設定しましょう。
次に、誰がインサイドセールスを担うのか、組織の形を決めます。代表的なモデルは、先述した以下の2つです。
そして、もっとも重要なのがマーケティング部門、フィールドセールス部門との連携ルールです。連携ルールの例は以下の通りです。
見込み客の状態に合わせて、どのような情報を提供し、どのように関係を深めていくかのシナリオを設計します。シナリオ設計でやるべきことは、以下の通りです。
| やること | 詳細 |
| トークスクリプトの準備 | 誰が電話しても一定の品質を保てるよう、基本的なヒアリング項目や切り返しトークをまとめたスクリプトを用意する |
| メールテンプレートの作成 | フォローアップメールや情報提供メールなど、シーンに応じたテンプレートを作成し、効率化を図る |
| ナーチャリングシナリオの設計 | 「まだ情報収集段階」と判断した見込み客に対し、どのタイミングで、どのようなコンテンツ(事例資料、セミナー案内など)を送付して検討度を高めていくかの計画を立てる |
設計したプロセスを円滑に運用し、活動を可視化するためにツールを導入します。導入すべきツールは以下の通りです。
| ツール | 詳細 |
| SFA/CRM | 顧客情報や営業活動の履歴を一元管理するシステムで部門間の情報連携に不可欠 |
| MAツール | メールの自動配信や見込み客の行動分析を行い、ナーチャリングを効率化する |
| CTI | PCから電話の発着信を可能にし、通話録音や活動記録の自動化を実現する |
| オンライン商談ツール | 遠隔でのデモンストレーションや商談をスムーズに行う |
計画通りに実行を開始し、設定したKPIを週次や月次で定点観測します。ダッシュボードでKPIの進捗を確認し、目標との乖離を把握するモニタリングを行いましょう。
そして、「商談化率が低い」のであればトークスクリプトや提供する情報を見直す、「コンタクト率が低い」のであればアプローチする時間帯やメールの件名を変えてみる、といったようにデータにもとづいて仮説を立て、改善策を実行します。
このPDCAサイクルを回し続けることが、インサイドセールスを成功させるもっとも重要な鍵となります。
インサイドセールスを成功させるには、仕組みと人材・データの3つを組み合わせて整備することが重要です。以下に具体的なポイントを解説します。
インサイドセールスはリードの課題に寄り添って適切な情報を提供しながらナーチャリングしていく必要がありますが、その役割を理解していないと単なるテレアポ業務になりかねません。
インサイドセールスの導入目的や役割を明確にし、ミッションを共有することで組織内に共通認識が生まれ、成果を高められます。KGI/KPIを具体的な数値で設定し、日々の活動目標に落とし込むことも欠かせません。
顧客に寄り添い、それぞれの課題やニーズに応じて的確な解決策を提案して成功を支えることがインサイドセールスのミッションです。そのため以下のようなスキルが求められます。
資質のある人材をアサインするだけでなく、研修やOJTなどを通じて継続的に育成し、スキルを高めていくことが重要です。インサイドセールス担当者が成長することで、組織全体の底上げにつながります。
インサイドセールスはマーケティングやフィールドセールスなど他部門との密な連携が求められます。各部門の役割分担を明確にし、リードをパスするルールや情報の引き継ぎ方法などを整備して連携しやすい体制を構築しましょう。
定期的な情報共有ミーティングを設けることで、部門間のコミュニケーションが促進され、組織全体で同じ方向を向いて営業活動を進められます。
ひとりのインサイドセールス担当者が担当するリード数が多いため、仕組み化しておくとスムーズに業務を進められます。たとえば、トークスクリプトは「初回架電時」「2回目架電」など複数用意しておけば、リードの状況に合わせて柔軟にアプローチ可能です。
トークスクリプトやメールテンプレート、マニュアルなどを作成する際は、トップセールスのノウハウを盛り込むと成果が出やすくなります。仕組み化により、担当者のスキルに依存せず安定した品質のアプローチが実現します。
インサイドセールス担当者ごとの成果把握や各施策の効果測定、他部門への引き継ぎのために、インサイドセールスのデータは一元管理して見える化しておく必要があります。
データを見える化しておくと分析もしやすく、意思決定や改善が高速化して事業成長にもつながります。SFA/CRMやBIツールを活用することで、ダッシュボード上でリアルタイムにKPIを把握し、課題の発見と対策立案をスピーディーに行えるでしょう。
組織や事業の現状を把握する上で、重要となるのがデータ分析です。しかしやり方を誤ると課題を特定出来ず次の行動に繋がりません。本動画では5分でデータ分析を始めるうえで考えるべきことをご紹介いたします。
インサイドセールスの業務効率化や生産性向上のためには、適切なツールの活用が欠かせません。リードスコアリングと選別の自動化や、適切なタイミングでのメール配信などをツールで実現することで、インサイドセールスの成果を最大化できます。代表的なツールを紹介します。
SFAやCRMは、顧客に関する情報を一元管理して営業活動を支援するツールです。案件の進捗管理や商談履歴の蓄積、顧客の購買傾向の分析、営業担当者ごとの成果分析などが可能で、部門間の情報連携にも不可欠です。
Salesforceが提供する「Agentforce Sales (旧Sales Cloud)」は、SFA機能を備えたCRMです。営業活動のプロセスや進捗を記録・共有・可視化できるほか、AIを活用したアプローチの自動化や提案、精度の高い売上予測も実現します。インサイドセールスの活動を強力にバックアップする機能が揃っています。
SFA・CRMの基本的なポイントである4つのポイント(顧客管理、案件管理、活動管理、分析/可視化)をデモンストレーションでご紹介します。
MAツール(マーケティングオートメーション)はマーケティング活動を自動化・効率化するツールです。メール配信やお問い合わせフォーム作成、リードスコアリングなど、インサイドセールスにも活用できる機能が搭載されています。
関連記事:マーケティングオートメーション(MA)とは?基本から選び方のポイントまでをわかりやすく解説
Salesforceが提供する「Agentforce Marketing(旧Marketing Cloud)」は、顧客へのマーケティングアプローチの進捗を記録・共有・可視化できるほか、あらゆるチャネルのマーケティングキャンペーンを自動化・管理する機能を備えています。生成AIがあらゆる文章の作成をサポートし、インサイドセールス担当者の業務負荷を軽減するでしょう。
ここでは、インサイドセールスの成功事例を紹介します。
Sansan株式会社は、主なサービスとして、名刺管理から営業を強くする「Sansan」や名刺でつながる、ビジネスのためのSNS「Eight」、請求書受領から月次決算を加速する「Bill One」を提供しています。
クラウド名刺管理サービスのSansanは7,000以上の企業・団体に導入され、この市場での国内シェアは83.5%に達しています。
Sansan株式会社は、2011年からAgentforce Sales (旧Sales Cloud)を導入し、営業やインサイドセールスなどで得た大量のデータを一元管理し、数々の戦略立案、事業改善を続けているのです。
同じくSalesforceのサービスで「Tableau」という大量のデータを集約し、営業やインサイドセールス、カスタマーサクセスが細かい顧客状況を確認できるようになりました。
大量のデータをツールによって集約して可視化することによって、生データが資産となりインサイドセールスなどが情報を活用・業務改善ができる状態となります。
事例:Sansan株式会社 | Salesforceを基盤にヒトとデータをつなぐ専門部署を新設しコミュニティーの可能性を追求
インサイドセールスは、電話やメールなどの遠隔コミュニケーションツールを通じて、見込み客の育成やアポイント獲得を行う非対面の営業活動です。
訪問型のフィールドセールスと比較して、一度に多くの顧客にアプローチでき、見込み客の育成を得意とします。フィールドセールスと効果的に役割分担することで、営業プロセス全体の効率と成果を大幅に向上させることが可能です。
近年では、インサイドセールスを独立した部門として設置し、マーケティングと営業部門と連携することで、顧客の獲得を狙う企業も増えています。この連携をスムーズにし、顧客情報を一元管理するためには、SFA/CRMといったツールの導入が非常に有効です。
Salesforceでは、SFA機能をもつCRM「Agentforce Sales(旧Sales Cloud)」をはじめ、インサイドセールス活動を強力にバックアップし、部門間連携を円滑にするための多様なツールを多数提供しています。貴社の状況や課題に合わせた最適な製品をご提案いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。