スクールバス空間設計がAgentforceで実現した 「止まらない営業」と顧客接点の再設計

Agentforceが8.1億円の機会損失を「成長機会」に変えた。

概要

8.1億円の機会損失――。 中古住宅のワンストップ・リノベーション事業を展開するスクールバス空間設計では、資料請求の増加に対応しきれず、約3,000件の見込み客が未対応のまま蓄積。 未対応のリードが「売上機会の取りこぼし」につながっていました。 同社はAgentforceを活用し、AI営業エージェントによる個別対話を実現。 商談化率75%を達成し、営業の前提を変える「止まらない顧客接点」を構築しました。

企業情報

スクールバス空間設計株式会社は、中古住宅のリノベーションを軸に、不動産・設計・施工・ローンまでを一体で提供するワンストップサービスを展開する企業です。 「自分らしい暮らしを、すべての人に。」 その理念のもと、顧客一人ひとりの理想に寄り添う住まいづくりを追求してきました。 創業以来、急成長を遂げる中で、同社は「売る」ことではなく「人生の意思決定に伴走する」ことを重視してきました。 しかしその成長の裏側で、ある「重大な課題」が静かに積み上がっていました。

使用製品

成果

+ 75 %
商談化率
+ 211 %
資料請求数
2,650 万円
成約金額

中古住宅のワンストップ・リノベーション事業を展開する同社では、成長とともに問い合わせが増え続けていました。

しかし、その裏で起きていたのは「対応しきれないリードの蓄積」です。

インサイドセールスは、わずか1名。

すべての問い合わせに対応することは、物理的に不可能で、その結果、約3,000件もの見込み客が、誰からも連絡されないまま放置されている状態に陥っていました。

この数字を金額に換算したとき、経営陣は衝撃を受けます。

試算された機会損失は、実に8.1億円にものぼっていたからです。

これは単なる業務の遅れではありません。

顧客は「家を持ちたい」という人生の決断を持って問い合わせている。それにもかかわらず、応えられていない。

この事実は、「組織のあり方そのもの」を問い直すものでした。

同社が直面していたのは、単なる人手不足の問題ではなく、組織の「仕組みそのものの欠陥」だったのです。

さらに、物件探しから設計、施工、資金計画までを一体で提供するワンストップサービスであるがゆえに、不動産・建築・ローンといった複数領域の専門知識が求められます。

人を増やすだけでは、この課題は解決できませんでした。

AI営業エージェントによる営業プロセスの再設計

この課題に対し、同社が選んだのがAgentforceでした。

従来のチャットボットのような定型対応ではなく、AIを「営業担当」として設計するというアプローチです。

「この難題を解決できる唯一の答えがAgentforceだった」と実際に現場で語られるほど、その選択は明確な意思決定でした。

導入されたAIエージェント「Frank」は、24時間365日稼働。顧客の悩みに共感し、条件を整理し、専門的な提案を行いながら、自然な流れで商談へと導きます。

重要なのは、単なる自動化ではない点です。

顧客の曖昧な悩みを具体化し、信頼を築き、意思決定を後押しする。

つまり、営業の“前工程”そのものが再設計されたのです。

「AIと人間の共創モデル」の確立

AIが担うのは「初期対応」と「ヒアリング」。

人間が担うのは「価値提供」と「最終意思決定」。

この役割分担によって、営業プロセスは大きく変わりました。

AIが深いヒアリングと信頼構築を済ませた状態で、人間にバトンタッチする。この共創モデルが、同社の強みとなっています。

これまで営業が時間を費やしていた初期対応はAIが担うようになり、人はより本質的な提案に集中できるようになったのです。

データが生む「本音」の可視化

さらに重要なのが、「顧客データの質の変化」です。

AIを介した対話では、人間には話しにくい内容も自然に引き出されます。

・予算に対する不安
・家族の事情
・他社との比較状況

こうした「本音」がデータとして蓄積されることで、提案の精度は飛躍的に向上しました。

営業は、「仮説」ではなく「顧客の実態」に基づいて動けるようになったのです。

AIは、便利な道具ではありません。私たちにとっては、新しい営業の仲間です。 業務を効率化するためではなく、お客様一人ひとりの『こう暮らしたい』に寄り添うために存在している。 106人目のメンバーとして迎え入れています。

田中 将司氏
スクールバス空間設計株式会社, 代表取締役社長

スクールバス空間設計の取り組みは、単なるAI導入ではありません。

それは、「営業の定義」を変えるプロジェクトでした。

従来、人が担うものだった営業を、意思決定プロセスを分解し、

・初期対応
・ヒアリング
・信頼構築

といった工程をAIに移行しました。

その結果、人は本来担うべき「価値創出」に集中できるようになりました。

ここで起きたのは、効率化ではなく「顧客接点そのものの再設計」です。

AIは業務を代替する存在ではありません。人間の能力を拡張し、組織の限界を突破する存在です。

スクールバス空間設計の取り組みは、その現実を示しています。

AIを導入するのではなく、「営業という仕組み」を再設計する。

それこそが、同社が実現した変革でした。