Salesforceの導入によって『スピード感』と『チーム感』が向上しました。今後はマーケティングとも密接に連携し、部門を超えて、狙ったアカウントから案件を生み出す戦略的チームセリングをさらに強化していく計画です”

株式会社アイ・エム・ジェイ 加藤 圭介氏 取締役COO
 

1996年7月にデジタルハリウッド株式会社のコンテンツ事業部が独立することで誕生し、20年を超える経験と実績を活かしながら、クライアント企業のデジタルマーケティングを支援している株式会社アイ・エム・ジェイ(IMJ)。戦略立案から、顧客体験をつくるためのシステム開発やコンテンツ制作、そこで蓄積されたデータ分析、さらには運用・改善支援に至るまで、クライアントが抱える問題をエンドトゥエンドで解決し続けている。2017年12月にはACCENTURE HOLDINGS B.V.の完全子会社となり、戦略性と提案力をさらに強化。デジタルマーケティング分野におけるリーディングカンパニーとして高い評価を受けている。

「ここ数年でデジタルは経営アジェンダとなり、デジタルも活用したEXPERIENCE(顧客体験)創出が重要なテーマとなってきている」と振り返るのは、IMJで取締役COOを務める加藤圭介氏。EXPERIENCEに関わる部門はマーケティング部門だけでなくセールス部門、CRM部門、IT部門、店舗開発部門など多岐にわたるようになり「顧客接点となる各部門を横断し、お客様に対して一貫したEXPERIENCEを提供することが重要になってきました」。

このような変化に対応するには、IMJの体制も変革する必要があったと加藤氏。同社がクライアントに提供する各種サービスはこれまで、エージェンシー部門、プロダクション部門、アナリティクス&コンサルティング部門等のデリバリー部門がそれぞれに営業機能を持ち個別に提供していたという。「お客様が全社戦略としてデジタル戦略に取り組むのであれば、当社も各部門一丸となってお客様の課題に総合的に支援していく必要があると考えました」。

そのために、IMJでは2015年に「アカウント統括本部」を設置。各デリバリー部門のサービスを横断してアカウント統括本部にてワンストップで提供できる体制を作り上げていった。さらにこの体制を支える情報基盤として、2015年11月にSalesforceの採用を決定。2016年2月に導入プロジェクトをキックオフしたのである。

 

それではなぜSalesforceを選択したのか。その理由は大きく2点あったと加藤氏は説明する。

第1は、CRMとして最もシェアが高く、世界的に普及しているソリューションであることだ。「Salesforceは使ったことがある人も多く、開発や運用に必要となる技術者も確保しやすいと考えました。また汎用性が高く、当社固有の要件にも柔軟に対応できると考えました」。

第2はセールスフォース・ドットコムという会社自体の体力である。CRMは機能追加や改善を行いながら長く使い続けるべきソリューションであるため、提供ベンダーが長期的にビジネスを継続できることも重要な要件になると指摘。セールスフォース・ドットコムならこの点も問題がなく、アップデートへの投資を積極的に行っていることや、将来の成長性も高く評価したと説明する。

2017年7月にはアカウント統括本部を中心にSales Cloudの活用を開始。これと同時にマーケティング部門でもPardotを導入している。またChatterについては全社員が利用できる環境を整備している。

「当社は日本の各業種のトップ5~10の企業様をターゲットにビジネスを行っており、お客様となり得る企業数は400~500社と決して多くはありません」と語るのは、IMJ アカウントエグゼクティブ本部 本部長 兼 アカウント統括第1本部 本部長の小巻 純一郎氏。この限られたクライアントに対し複数のサービスを提供し、クライアントのデジタル変革を深掘りしていくことが、ビジネスモデルの大きな特徴になっていると説明する。「Sales CloudとChatterで情報共有基盤を確立したことで、アカウント担当者とエージェンシー部門、プロダクション部門、アナリティクス&コンサルティング部門がシームレスに連携できるようになりました。これによってお客様の複数部門にアプローチしやすくなり、チーム一丸になった対応も行いやすくなっています」。

「お客様に新たな提案を行う場合には、まずSalesforce上で社内メンバの中から必要なスキルを持つ人を見つけ、アサインメントの依頼を行います」と、Salesforceの使い方を説明するのは、IMJ アカウント統括第1本部 アカウントマネジメント部 Unit2 マネージャーの渡部 良介氏。Chatterで依頼を行うことで関係者全員に通知が届き、上司の承認が得られればすぐにチームを編成できるのだという。「お客様の規模が大きい場合には関わるメンバーが20~30名になることもありますが、Chatterグループを作ることで円滑に情報を共有できます。このようなことはメールだけでは困難でした」。

もちろん顧客情報はSales Cloudの中で一元管理されており、新規提案に至るまでの経緯も記録されている。関係者はこれらの情報もSalesforceを通じて参照できるため、自分たちが次に何を行うべきなのかも、判断しやすくなっている。また情報はアカウント担当者から他の関係者へと流れるだけではなく、コンサルタントやデリバリ担当者からフィードバックされることも多くなったという。

「私はこれまでコンサルティングやデータ分析など、戦略立案に関係する案件を担当することが多かったのですが、最近同じお客様を担当するデリバリ担当者から『お客様のWebサイトのリニューアル提案をした方がいい』という意見をいただき、現在提案内容をデリバリ担当者と一緒に検討しているところです。Salesforce上で情報のやり取りを行うことで、デリバリ担当者との信頼関係も構築しやすくなり、関係者全員が1つのチームなのだというマインドも醸成されるようになりました。お客様から依頼を受けてから提案作成するのではなく、これからはお客様の課題を先取りし、先手を打つ形で提案できるようになるでしょう。これは新しい営業の形であり、これを実現できると考えるだけでワクワクします」(渡部氏)。

アカウント担当者の負担も軽減されている。以前は「あの案件はその後どうなりましたか︖」という連絡をメールでもらうことが多かったが、Salesforceで必要な情報共有を行うようになってから、このような連絡が激減しているというのだ。「私の感覚では、件数は1/3~1/4になっており、時間の削減ができたとともに、常に全員と同じ方向を見て業務を行うことができるようになりました」。

チームが一丸となってクライアントに対応できるようになったことで、クライアント毎の提案金額も増大しつつある。「例えばSales Cloudを導入してから1年間で、私が担当しているあるお客様の売上金額が1.5倍になったケースもあります」と渡部氏はいう。その一方でアカウント担当者を統括するマネージャーにとっても、Salesforceの導入は大きな効果をもたらしていると小巻氏は指摘する。

「アカウント担当者とは定期的に1対1のミーティングを行っていますが、以前はまず直近の状況を確認してから話を始める必要がありました。しかし現在では事前にダッシュボードで状況を確認することで、すぐにアカウント担当者の相談に乗れるようになっています。過去の会話をする必要がなく、いきなり未来の話ができるので、ミーティングの密度が高くなりました」。

このようにSalesforceの導入によって「スピード感」と「チーム感」が向上したIMJ。今後はマーケティングとの連携もより密に行い、部門を超えたチームセリングをさらに強化していく計画だと加藤氏は語る。

「既存のお客様を深掘りする一方で、新規のお客様も継続的に開拓しなければ、ビジネスは先細りしてしまいます。マーケティング部門ではPardotを活用し、当社のWebサイトでのアクセス状況の追跡やメール配信などを行っていますが、ここで得られたリードの中から当社がターゲットとすべき新規のお客様を見つけ出し、戦略的にアプローチする手法を確立していきたいと考えています」。

すでにマーケティング部門では、Pardotと外部のデータソースを組み合わせることで、ターゲットとなる企業の洗い出しと、それらをリード化するための取り組みも進められている。つまりABM(アカウントベースドマーケティング)の実現に向けた試行が始まっているのだ。これをアカウント担当者の活動につなげていけば、新規顧客の開拓もより戦略化されることになるだろう。部門間の垣根をなくし、チームとしての一体感を強化していくというIMJの挑戦は、さらなる前進を遂げようとしているのだ。

 
 
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