株式会社リバネス

組織として成長すると、やりたいことは増えてくるものですが、Salesfoceには、欲しいと考えていた機能が新たなプロダクトとして追加されます。これからもSalesforceとともに、グローバルでビジネスを加速させていきます”

株式会社リバネス 取締役CIO 吉田 丈治 氏
 

Salesforceを段階的に拡張

 リバネスは、Leave a Nest(巣立ち)という言葉を社名とする企業だ。15 人の理工系学生によって2001 年に創業し、「サイエンスとテクノロジーをわかりやすく伝える」ことがコアコンピタンス。研究者3,000 人、教員2,200人をネットワーク化し、人材教育商品開発や若手研究者の研究支援、企業の海外進出支援など、科学技術領域における多様な事業を手がけている。

 同社は、2014 年にSalesforceを使い始めた。創業以来、プロジェクトは表計算ソフトで管理してきたが、請求漏れが目立つようになってきたこと及びデータが増えて重くて使い物にならなくなったことが背景だった。取締役CIO吉田 丈治氏は、「採用当時、社員数は約30 人。2年以内に結果を出すから、その間は何も言わない􏘪という代表の約束を取り付け、予算を承認してもらいました。開発と導入にかかった費用は、3,000 万円くらい。当時の事業規模を考えると、大きな投資でした」と当時を振り返る。

 Salesforceはこの課題を難なくクリアし、マネジャー層のレポート作成時間をほぼなくすことに成功した。さらに、Salesforceの浸透と共に、社内に商談プロセスという文化が育った。受注して初めて案件として登録されるのではなく、商談の発生から詳細に追う。Salesforceが基本機能として備える売上予測機能にメリットを感じた社員は多く、それまでどんぶり勘定だった事業計画が精緻に予測できるように変化した。

 その後は、Salesforceを中心に据えた機能拡張を重ねた。AppExchangeから経費精算のアプリやクラウド名刺管理アプリを追加。ほぼ同時に取り組んだのがマーケティングオートメーションアプリのPardotの導入。会員向けに数万件のメール配信が可能かつ開封確認などの機能を備えSalesforceと連携する。他社ツールからの乗り換えは成功し、更にPardotによる会員行動を把握できる仕組みが、後に役立つことになる。

 2017 年にはCommunity Cloudを採用。それまで会員が何かの申請をするプロセスではWordでファイルを作成し電子メールで送ってもらっていたが、それをクラウド上で完結させるサービスとして数日で再構築した。日本語版と英語版を同時にリリースし、ヘルプデスクのサポートを受けてGDPRにも迅速に対応。後にこの仕組みは、Herokuへと移行する。仕組みはそのままに、大規模な会員向けプラットフォームへとリニューアル。現在13 万人の登録がある会員のセルフサービスを加速している。

 

myTrailheadを社内教育に

 リバネスが2019 年に採用した最新の機能がmyTrailheadだ。2017 年のDreamforceで発表されたときからリリースを心待ちにしていたというこの教育プラットフォームに、同社の教育コンテンツを掲載した。

 Salesforceは全社員が使うため、社員情報はすでにSalesforce上にある。教育プロセスはすでに存在していたため、それをmyTrailheadでモジュール化し、クイズ感覚で取り組めるコンテンツを追加してmyTrailhead上に展開した。5 月に実施された新入社員研修でも使用され、1つの課題をクリアするとバッヂをもらえる仕様は好評だった。この仕組みは査定プロセスとも連携され、特定年次までにクリアしなければならない課題のオンライン受講およびマネージャーによる結果の確認が可能になっている。

EinsteinでAIの実装に着手

 いま、リバネスが最も力を入れているのがEinsteinの活用だ。主な業務領域は2つ。Sales CloudのAI、およびPardotのAIと連携したAnalyticsの強化だ。

 前者では、商談のスコアリングを実施。Gmailと商談を連携する事で商談に関連するメールのやり取りが自動的に紐付けられる。やり取りの減少や、適切な情報がない商談をEinsteinが解析し、受注確率の変動をアラートしてくれる。使っているうちに、Einsteinの導き出したスコアとマネジャーの感覚が合うようになってきており、打ち手を考える上で好評だという。

 後者では、Einstein Discoveryを使用する。すべてのデータをSalesforceに集約し、Einstein Analyticsのデータセットとして利用可能な状態にしてきたので、開発はスムーズだった。Einstein Discoveryにより、Salesforceのダッシュボードの限界を超えた詳細な情報をAIを活用し一つのダッシュボードで視覚的に把握できるようになる。同社の会員属性は、研究者や教員といった大人だけでなく、科学技術に興味を持つ小中高生まで幅広い。様々な情報が膨大になりつつあるデータセットをEinsteinに分析させると、例えばイベントへの参加意欲をスコアリングできる。期待値(スコア)の高い人に優先的にアプローチするといった使い方が可能になりつつあり、AIによる予測モデルを日々ブラッシュアップしている。

 同社は将来的に、協業関係を築けそうな科学ベンチャーや研究者をマッチングし、同じ目標に向かって技術開発を進めるチーム作りを支援する仕組みを提供したいと考えている。その際に、AIの力を借りて膨大な会員情報の中から、最適なパートナーを示唆できるような仕組みを作っていくことも視野に入っている。

 吉田氏は、「組織の成長と共にやりたいことが増えています。Salesfoceには、myTrailheadや、Einsteinのように、これからの事業に必須と予想される機能が追加されていきます。成長によってデータ量が膨大になっても重くならないので、システムのパフォーマンスが組織のボトルネックになる心配をする必要がありません。もちろん国境も関係ない。これからもSalesforceとともに、グローバルでビジネスを加速させていきます」と話している。

※ 本事例は2019年10月時点の情報です
 
 

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