CRMで得られたデータは、分析して収益アップにつなげよう

投稿日:2020.4.3

営業プロセスにおけるCRMの効果については、広く知られるようになりました。しかし、CRMに積み上げたデータをどのように分析・活用するかとなると、企業によってかなりの差があるようです。
データを蓄積するだけで、その内容を分析しなければ、せっかくCRMを導入した意味が薄れてしまいます。ここでは、顧客分析の基礎知識と、その代表的な方法についてご紹介します。

CRMによる顧客分析の重要性

顧客分析の説明の前に、まずCRMとはどのようなものか、それを活用する分析にはどのような意味があるのかをご紹介しましょう。

そもそもCRMとは何か?

CRMとは「Customer Relationship Management」の略語です。日本語では「顧客関係管理」などと訳されます。平易な言い方をすると「顧客と良好な関係を作り、それを長期にわたって維持するための管理手法と戦略」ということができます。一見のお客さんにお得意さんになってもらい、末永くひいきにしてもらうための手法、それがCRMの概念です。

この戦略を実践するには、顧客に関する情報、特に自社と顧客とのコミュニケーションに関する情報を管理する必要があります。そのために開発されたツールのことも、便宜上CRMと呼ばれています。日常業務に関する文脈の中でCRMといえば戦略のことではなく、これらのツールを指すことのほうが多いかもしれません。

なぜ顧客分析が必要なのか?

CRMでは、顧客に軸足を置きます。顧客がいつ、どの商品を購入したか。同時に購入した商品やオプションは何か。その後、問い合わせやクレームなどはなかったか。あったとしたら、その内容はどのようなものなのか。

顧客自身の属性情報に加えて、これらの情報を重ね合わせて分析すれば、自社の製品がどのような層に受け入れられているのかがわかり、潜在顧客の掘り起こしや市場開拓に役立てることができます。

また、個々の顧客が、自社の顧客ライフサイクル上のどこに位置しているのかがわかれば、それに応じた施策を打ち、離脱を防ぐとともに、タイミング良くアップセルやクロスセルをかけることも可能です。

このように、属性情報や購買情報といった、顧客に根ざしたデータを詳しく分析し、行動に反映することで、顧客をつなぎとめ、LTV(顧客生涯価値)の増大につなげることができるのです。

 

代表的な顧客分析手法

ではここで、顧客分析でよく用いられている各種手法について、その概略をご紹介します。

もちろん、これ以外にも分析手法はさまざまあり、それぞれ特徴があります。用途に応じて使い分けていくといいでしょう。

デシル分析

デシル分析では、まずすべての顧客を、「一定期間内の購買金額が高い順」に並べます。次に上位から10分の1ずつ、10のグループに切り分けます。つまり、すべての顧客を購入額の高い順に、10のグループに分類するのです。

そして、それぞれのグループの合計購買金額を出し、それが全体の何%にあたるかを算出します。こうすると「上位何%の顧客が、全体の何%の売上を占めているか」が明確になり、あとはどのグループにどのような施策を打つべきかをプランニングすることになります。

ベーシックで簡単な分析法ですが、購買日が分析要素に入っていないため、分析対象期間の設定には考慮が必要でしょう。

LTV分析

LTVの高い顧客は、自社に多くの価値をもたらしてくれる優良顧客です。LTV分析は、その優良顧客がどれほどいるのか、またどれほどの価値を自社にもたらしてくれているかを明らかにし、それ以外のグループとともに、それぞれどのような施策を打つかを検討する際の分析手法です。

また、この分析法を使って、優良顧客が最も多く流入してくるルートを見極めることができます。

各種のキャンペーンや広告、プロモーションなど、顧客が自社製品にアクセスするルートは複数あります。それぞれのルートで流入した顧客のLTVを比較することで、各施策の効果を検証できますし、それによって予算配分を調整すれば、限られた予算を有効に活用することができます。

RFM分析

RFM分析は、顧客の行動履歴を「R」「F」「M」の3つの軸でマッピングし、グループ化する分析法です。R(Recency=直近の購買日)が最近であるほど、F(Frequency=購買頻度)が高いほど、M(Monetary=購買金額)が高いほど、優良顧客として位置づけていきます。RFMそれぞれの軸を持つ立方体の中に、分析結果が三次元的にマッピングされるイメージです。

RFM分析は、デシル分析と同様に簡単な分析手法ですが、購買日が要素に加わることで、より詳しい分析ができます。半面、まだ購買のない見込み顧客の分析に使うことはできません。

CTB分析

CTB分析とは、自社で扱うすべての商品それぞれを「C(カテゴリー)」「T(テイスト)」「B(ブランド)」で分類し、過去の購入履歴から、現在そして今後の顧客の購買動向を探り出す手法です。分析難度が高い半面、顧客の購買行動をより精密に予測することができます。多種多様な商品を扱う小売店やスーパーなどに向いた手法といえます。

CTB分析をPOSレジシステムと連動させれば、顧客全体の購買傾向から、在庫管理や生産管理に結びつけることができます。既存のPOSシステムだけでは、個人の購買履歴を追跡できませんが、アプリの活用などで、オンライン・オフラインも含めた顧客情報を連携することで、完全なOne to Oneマーケティングも実現可能になります。

PB分析

PB分析は、アパレル業界で広く使われる分析法です。

アパレルでは、年に何度かバーゲン期があります。そして、客層の中には、「バーゲン期にしか買わない」という層があります。そこで、すべての顧客の購買情報を、通常時に正規の価格で購入するP(プロパー)グループと、バーゲン期の割引価格で購入するB(バーゲン)グループの2つに分類し、売上全体に対する比率を割り出し、それぞれに適したマーケティング施策を打っていきます。

アパレルにおいて極端な値引きはブランドイメージを損なうことになりますが、Bグループにしぼって実施することでイメージを守れますし、同時に在庫ロスの軽減にもつながります。

顧客分析の注意点

ここで挙げた分析を実践するには、いくつかの注意点があります。

これらを押さえておけば、より正確な分析が可能になり、適切なマーケティング施策へとつなげることができます。

分析の目的・課題を明確にしておく

売上の向上はもちろんですが、そのために何をしたいのか、どんな課題を解決したいのかという部分を明確にしておくことです。たとえば、新規顧客を増やしたいのか、あるいはリピーターを厚くしたいのか。この違いだけでも、どのデータを対象にどのような方法で分析すべきかが違ってくるでしょう。

いずれにしても、CRMに蓄積されたデータから自社の顧客の状況を明らかにして、現状からどこを伸ばしたいのかを決めておくことです。そうすれば、どんな施策がいいか、自ずと明らかになるでしょう。

複数の要素を掛け合わせて分析する

CRMには、顧客に関する幅広い情報が蓄積されています。その中から、どのデータをどう組み合わせるかは考えどころですが、目的に沿って大きな視点から小さな視点へと移行していくことで、必要なデータが見えてきます。

まず、基本となる顧客の属性情報は必要です。次に、分析の目的が「リピーターの増加」ならば、顧客の購買パターンとマーケティング施策に対する顧客の反応のデータが必要です。つまり、「どんな顧客が、どんな施策にどのように反応して、どのような購買行動に至ったか」という道筋を明らかにするのです。

その上で、購買行動という大きな視点から購買商品の詳細や購買のタイミングなど、より細かな情報をすくい上げて分析すれば、現実に近い姿で見たいものが見えてくるはずです。

MAと連携すれば、さらにCRMの効果が高まる

CRMに蓄積された情報は、分析し施策に反映することで、売上増加につなげることができます。さらに、MA(マーケティングオートメーション)と連携すれば、その効果は飛躍的に高まるでしょう。

MAはCRMの情報を基に、顧客の動きを把握し、きめ細かく分析します。そして、さまざまな属性を持つ顧客に対して、それぞれに最適な方法でアプローチすることができるのです。

販売、セールスという業務は、これまで勘や経験則に頼る部分が大きいものでした。しかし、CRMとMAを連携させることで、データという根拠にもとづく、ロジカルなマーケティングとセールスが可能になります。それは、自社の利益の最大化を呼ぶだけでなく、自社のすべての顧客の満足度を今以上に高めるものでもあるのです。

 

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