ヘルプデスクの定義:完全ガイド
適切なテクノロジーを導入することで、迅速な対応を実現し、顧客満足度を高め、業務効率を向上させることができます。
適切なテクノロジーを導入することで、迅速な対応を実現し、顧客満足度を高め、業務効率を向上させることができます。
ヘルプデスクは、顧客や従業員からの質問や問題、サービスリクエストを効率的に管理、解決するための一元化されたシステムです。カスタマーサポートチームやIT部門などのサービス提供チームは、ヘルプデスクを活用して対応内容を記録、追跡し、対応の優先順位を管理しています。
82%のサービスプロフェッショナルが、顧客の期待が高まっていると回答する中、効率的に業務を管理し、迅速かつ一貫したサポートを提供するためには、信頼性の高いヘルプデスクが欠かせません。社内においても、ヘルプデスクは、従業員からのリクエストに効率的に対応するための仕組みとして、チームにとって重要な役割を果たします。
ヘルプデスクとは何か、ヘルプデスクが必要な理由、効果的なシステムを構築するためのベストプラクティスをご覧ください。
ヘルプデスクとは、テクノロジーやソフトウェア、サービスに関連するさまざまな問題について、顧客や従業員を支援するために設計されたシステムです。案内が必要な場合や問題を報告したい場合に、最初の窓口として利用される便利な存在です。ヘルプデスクは、電話、メール、オンラインチャット、セルフサービスポータルなど、さまざまなサービスチャネルで提供されるのが一般的です。
また、サポートチケットを管理および追跡し、問題を可能な限り効率的に記録、対処、解決できるようにもします。主な機能には、自動化されたワークフローや知識ベース、コラボレーションツールなどがあり、業務を効率化して、より迅速で質の高い解決を実現します。
ヘルプデスクは、問題に迅速に対処することで、顧客満足度と社内の業務効率に貢献します。
ヘルプデスクは、さまざまな課題に対するサポートサービスを提供しますが、特に情報提供やサービス対応、技術的な問題の解決に利用されることが多い仕組みです。
組織内のヘルプデスクは、次のような対応を行うことがあります。
企業の顧客対応ヘルプデスクは、次のような対応を行うことがあります。
多くの場合、ヘルプデスクは、セルフサービスモジュールやチャットボットなどの自動化されたサービスから始まります。担当者による対応が必要なリクエストについては、ヘルプデスクのチケット機能を使ってチームが内容を記録し、対応の優先順位を管理できるようになっています。アナリティクス機能やAI機能を備えた高度なヘルプデスクであれば、利用状況をモニタリングし、傾向や改善点を把握するといった、より戦略的な運用も可能です。
ヘルプデスク、サービスデスク、ITサービスマネジメント(ITSM)は混同されやすい用語ですが、組織のサポート戦略において果たす役割はそれぞれ異なります。
まとめると、ヘルプデスクは社内外の具体的な問題に対応し、サービスデスクはより広範なITサポートを管理します。そしてITSMは、テクノロジーをどのように構築、運用、更新していくかを定める戦略的な枠組みです。
ヘルプデスクは、日常的なユーザーと専門的なチームの間の橋渡し役と考えることができます。質問や問題を適切な解決策につなげたり、対応できる専門家へと円滑に引き継いだりするために不可欠です。
ヘルプデスクが重要な理由は次のとおりです。
適切に管理されたヘルプデスクは、あらゆる組織にとって不可欠な存在であり、社内外の成功に貢献します。
ヘルプデスクは、顧客や従業員が日々直面するさまざまな問題に対処するための最前線です。技術的な問題は特によく見られ、ソフトウェアのバグや接続トラブル、ハードウェアの不具合などが挙げられます。顧客や従業員がログインの問題やアカウントへのアクセスエラーを抱えている場合、ヘルプデスク担当者は情報の検証とアクセスの復元を行うことができます。
ヘルプデスクは、ITに直接関係しない手続きやサービスに関する質問にも対応します。たとえば、従業員が社内手続きを進めるうえで支援を必要とする場合や、顧客が製品の機能について情報を求める場合などが該当します。
ヘルプデスクの主な目的は、問い合わせを適切に管理、優先順位付けし、サポートを求める側と提供する側の間で円滑なコミュニケーションを保つことです。
ヘルプデスクの中核となる機能には、次のようなものがあります。
ヘルプデスクの機能は、ITやカスタマーサービスに限らず、人事、施設、財務、業務など、複数の部門において企業目標の達成と推進を支え、生産性の向上とチーム間の可視性の向上に役立ちます。
IT部門では、ヘルプデスクがインシデントを管理し、稼働時間を維持するとともに、ソフトウェアやハードウェア全体の安定した運用を支えます。カスタマーサービスでは、注文や請求に関する問い合わせを処理し、サービス担当者が顧客のニーズを一元的に管理して解決できるようにします。人事や設備、財務などの社内チームでは、ヘルプデスクツールを活用して、従業員からのリクエスト対応やリソースの調整を行い、社内プロセスの可視性を保っています。
どのような場面においても、ヘルプデスクの価値は、複雑な状況を整理し、分かりやすく管理できる点にあります。外部の顧客対応でも社内チームの支援でも、ヘルプデスクは散在する問い合わせを、対応状況を把握できる実行可能なワークフローに整理し、関係者が状況を共有しながら問題を解決できるようにします。
6,500人の世界中のカスタマーサービス従事者を対象とした調査結果で、カスタマーサービス、フィールドサービス領域でAIへの投資が加速していることが示されました。
ヘルプデスクにはさまざまなモデルがあり、それぞれ異なるビジネスのニーズに応じて設計されています。適切なヘルプデスクソリューションは、企業規模、業界要件、従業員と顧客に必要なサポートのレベルなどの要素によって異なります。以下では、企業にとって有用な代表的な5つのヘルプデスクタイプを紹介します。
ITヘルプデスクは、組織内のユーザーや外部の顧客に技術的な支援を提供するサポートサービスです。ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、システム、その他のITサービスに関連する問題のトラブルシューティングを行うための中心的な窓口として機能します。パスワードのリセットや接続トラブルの解決、複雑な技術的問題の専門チームへのエスカレーションなどを通じて、ITヘルプデスクは日常的なIT運用を円滑に支えます。ITヘルプデスクは、基本的なトラブルシューティングから高度な技術対応まで、複数のサポート階層で運用されるのが一般的です。また、電話やメール、ライブチャット、セルフサービスポータルなど、さまざまなチャネルを通じて利用できます。
クラウドベースのヘルプデスクは、完全にオンラインで動作するため、拡張性と柔軟性、コスト効率に優れたカスタマーサポートソリューションになります。これらのシステムはリモートサーバー上でホストされ、Webアプリケーションからアクセスできるため、物理的なインフラを用意することなくクラウド型のヘルプデスクを運用できます。また、システムの更新やセキュリティパッチ、サーバーのメンテナンスはクラウドプロバイダーが担当するため、社内のITチームの負担を抑えた、省メンテナンス運用が可能です。
オンサイトヘルプデスクは、オンプレミスヘルプデスクとも呼ばれ、企業のデータセンターで運用されます。社内のITチームやサポートチームが常駐し、従業員に直接対面でサポートを提供しています。金融やヘルスケアなど、厳格なセキュリティ要件が求められる業界で事業を展開し、すべてのデータをオンサイトに保持する必要がある場合、このソリューションが適しています。また、オンサイトのヘルプデスクがあれば、従業員は必要なときにすぐサポートを受けることができます。
エンタープライズヘルプデスクは、複雑なIT環境において、大規模なカスタマーサポート業務を管理するために設計されています。これらのシステムは、複数の場所で大量のサービスリクエストを処理する多国籍企業、公共機関、その他の大規模組織に最適です。多くの場合、高度なサポートチケット管理システムや、トレンドの把握や問題の予測を可能にするAI分析機能、さらには複数部門を横断して利用できるサポート体制を備えています。さらに、多言語サポートやタイムゾーンベースのチケットルーティングを提供し、グローバルなオペレーションに対応することもできます。
カスタマーサービスのヘルプデスクは、顧客からの問い合わせや問題に対応し、製品やサービスに関する支援を提供する仕組みです。通常、チケット管理システムやメール、チャット、電話などを通じて運用されます。サポートの最前線として、問題を迅速に解決し、全体的なカスタマーサービス体験の向上を目指します。
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サポート戦略にヘルプデスクを取り入れることで、サービス組織は多くの価値を得ることができます。以下に、その代表的なメリットを6つ紹介します。
優れたヘルプデスクには、問題解決を効率化し、反復的な作業を自動化するとともに、継続的な改善につながるインサイトや判断材料を得られる機能が備わっています。ヘルプデスクシステムを評価する際は、次のような機能を重視してください。
適切に構築、導入されたヘルプデスクは、サポートチームが問い合わせを効率的に管理できるだけでなく、優れたユーザーエクスペリエンス(UX)の提供にもつながります。自社にヘルプデスクを導入するにあたっては、次のステップを検討してみてください。
ヘルプデスクのソリューションを選定する前に、まずはヘルプデスクの目的や要件を明確にしましょう。たとえば、次のような点を整理しておくことが重要です。
質の高いサービスを提供するには、十分にトレーニングされたサポートチームが不可欠です。導入にあたっては、次のような点を意識してみてください。
シームレスなサポート体験を実現するために、ヘルプデスクは既存の業務ツールと連携できることが重要です。たとえば、CRMと連携することで顧客の履歴にアクセスし、よりパーソナライズされたサポートを提供できます。また、IT資産管理システムやコミュニケーションプラットフォームと連携することで、チーム間の連携も円滑になります。こうした連携によって、部門をまたいでデータがスムーズに流れる統合的な環境が構築され、業務全体の効率向上につながります。
高い成果を出し続けるヘルプデスクを運用するには、継続的な改善が欠かせません。パフォーマンスを最適化するために、次の取り組みを行いましょう。
ベストプラクティスを取り入れることで、サービス品質の向上や応答時間の短縮を実現でき、顧客と従業員の双方の満足度を高めることができます。以下では、ヘルプデスクの効果を最大化するための主要なポイントを紹介します。
拡張性や自動化、既存の業務ツールとのスムーズな連携を実現するには、適切なヘルプデスクソフトウェアを選定することが重要です。堅牢なヘルプデスクソリューションには、少なくとも次のような機能が求められます。
サービスカタログは、提供するサポート内容や想定される応答時間、エスカレーションの手順を整理して示すものです。これにより、利用者の期待値を適切に管理できるだけでなく、サポートチームの業務効率向上にもつながります。サービスカタログには、次のような要素を含めると効果的です。
サポートチームを段階的なレベルに分けて編成することで、簡単な問い合わせは迅速に対応しつつ、複雑な問題には専門的な対応を行えるようになります。一般的な階層型モデルは、次のような構成です。
このような体制を採用することで、ボトルネックの発生を防ぎ、解決までの時間を短縮でき、リソースを適切に配分することが可能になります。
セルフサービスツールを活用することで、利用者がよくある問題を自分で解決できるようになり、チケット数や運用コストの削減につながります。セルフサービス体制に次のような要素を含めると効果的です。
改善点を明確にするためには、主要なパフォーマンス指標(KPI)を継続的にモニタリングすることが欠かせません。特に、次の指標を把握しておくと効果的です。
レポート作成機能やカスタマーサービスアナリティクスツールを活用することで、プロセスの改善点を見極め、リソースを適切に配分しながら、サービス品質を継続的に高めることができます。
自動化は、チケットの分類や振り分け、ステータス更新といった手作業を自動化することで、ヘルプデスクの運用を大きく進化させています。これにより、サポート担当者は対応にかかる時間を短縮できるだけでなく、判断力や共感が求められる複雑なケースに、より多くの時間を割けるようになります。Service CloudやAgentforce IT Serviceに組み込まれた自動化ワークフローにより、プロセスはさらに簡素化されます。これにより、ケースを緊急度に応じて優先順位付けし、適切なチームメンバーにタスクを自動で割り当て、リアルタイムのステータス更新を通じて顧客に状況を共有できるようになります。
カスタマーサービス向けのAIは、こうした基盤の上に知能化と予測機能を加えることで、ヘルプデスク管理のあらゆる段階をさらに高度化します。サービスチームがより先を見越してデータにもとづく、以下のようなさまざまな機能をサポートしています。
Agentforce Serviceでは、AIがAIエージェントのワークスペースに直接組み込まれており、こうした機能をリアルタイムで活用できます。関連するナレッジ記事の提示やケースノートの要約、エスカレーションが必要になりそうなケースの検知などを通じて、担当者の対応を支援します。
こうした機能は、実際の成果にもつながっています。Salesforceの『カスタマーサービス最新事情』レポートによると、AIエージェントを活用している組織は、サービスコストと解決時間を約20%削減できると見込んでいるほか、サービス担当者の81%が、より複雑で付加価値の高い業務に集中できるようになるとしています。
AIと自動化の組み合わせにより、ヘルプデスクの運用は大きく変わりつつあります。チームは意思決定を迅速化する予測にもとづいたインサイトを得られ、顧客はAIを活用したセルフサービスによって簡単な問題を自ら解決できます。さらに、サービスリーダーにとっては、より安全で拡張性の高い運用体制を構築できるというメリットもあります。
Agentforce Serviceのようなヘルプデスクソフトウェアを自社のサービス組織に導入するには、いくつかの重要なステップを踏む必要があります。
これらのポイントを踏まえて検討することで、自社のニーズに適したヘルプデスクソフトウェアを選定し、サポート体制全体を強化できます。適切なプラットフォームは、チームを一体化し、重要なプロセスを自動化するとともに、サービス品質の向上につながる有益なインサイトを提供します。Agentforce Serviceが、あらゆる顧客対応をどのように次のレベルへ引き上げるのか、ぜひご確認ください。
SalesforceのAIエージェント『Agentforce』がコンタクトセンターやカスタマーサービス業務においてどのように活用できるかをご紹介します。
ヘルプデスクチケットとは、問い合わせや問題を「受付から解決まで」追跡するために記録されるサポートリクエストのことです。チケットは、従業員や顧客、あるいはAIによる自動プロセスによって作成され、問題の内容、優先度、担当者、対応状況などの情報が含まれます。
ヘルプデスク技術者は、技術的な問題のトラブルシューティングを行い、ユーザーに迅速なサポートを提供する役割を担います。主な業務には、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークの問題の診断、チケット管理、トラブル解決までの手順案内、複雑な問題のエスカレーション、知識ベースの整備や更新などが含まれます。
いいえ、役割が異なります。ヘルプデスクは主に技術的な問題解決に特化しており、より広範な顧客対応を行うコールセンターの一部として連携されることもあります。ヘルプデスクは、テクニカルサポートやIT支援を提供し、トラブルシューティング、チケット管理、システム関連の問題対応を担当します。対象は顧客だけでなく、社内の従業員である場合もあります。コールセンターは、請求に関する問い合わせや製品サポート、サービスに対する要望や苦情など、一般的な顧客対応を幅広く扱います。
たとえば、従業員が業務用メールにアクセスできない場合が挙げられます。このようなケースでは、ヘルプデスクがセルフサービスによるトラブルシューティングを案内したり、パスワードを自動的にリセットしたりします。それでも解決しない場合は、IT部門にエスカレーションし、ソフトウェアやハードウェア、ネットワーク接続、サーバーなどに問題がないかを確認します。