成果を高める営業日報の基礎知識
営業担当者にとって、毎日書き込む営業日報は、少々面倒な存在です。しかし、適切な形で日報を作り、それを活用する方法を知れば、意味がないと思われていた営業日報が、価値の高いものに変わります。
ここでは、成果を高める営業日報の基礎知識をご紹介します。

営業日報の価値とは?
しかし、この営業日報は、高い価値を秘めているのです。まずは、それぞれの立場ごとの営業日報の価値についてご紹介します。

現場担当者にとっての営業日報の価値
営業担当者は何かと忙しく、精神的にも慌ただしくなりがちです。そのため、一つひとつの業務を場当たり的にこなしてしまうことも少なくないでしょう。それはある程度、仕方のないことかもしれません。ですが、そうした非効率な動きに気づき、改善を心掛けることで、やがて的確な判断や無駄のない行動ができるようになっていきます。試しに、1年前の自分が書いた営業日報を読んでみてください。そのときから大きく成長した、現在の自分に気づくはずです。
マネージャーにとっての営業日報の価値
進捗が思わしくない場合は、何らかの障害があることがわかりますし、そうした案件を抱えた部下に適切なアドバイスを与え、クローズに向けてサポートすることもできるでしょう。また、メンバーそれぞれが持っているノウハウを吸い上げて、メンバー全員に適用することで、チーム全体の能力を高めることもできます。
マネージャーにとっての営業日報は、部下を管理するためだけのツールではないのです。
チームメンバーにとっての営業日報の価値
これは、単にナレッジの共有というだけでなく、メンバー間のコミュニケーションを活発にし、モチベーションを高めて、チーム意識を強化することにも役立ちます。個人プレーになりがちな営業という仕事を、チームワークへと転換することができるのです。
結果につながる営業日報の書き方は?

ですから、営業日報は下記のようにおおよそのルールを作り、それに沿って書くようにするといいでしょう。
文章にしないことを意識する
営業日報は日記ではありません。読み物のような文章にすると、要点がつかみにくくなりますし、作成に時間もかかります。ですから、端的な表現を心掛け、短文で構成するようにします。
顧客訪問が多いセールス部門なら、別にテンプレートを作っておき、訪問内容はそこに書き込むようにするのもいいでしょう。インサイドセールスであれば、架電の件数や架電先、その内容などを、同じようにテンプレートにしておきます。自社のスタイルに合わせたものを用意しておきましょう。
- 担当者名:
- 日時:
- 訪問先:
- 訪問先ご担当様:
- 訪問の目的:
- 対応の内容:
- 確度:
- 次の行動予定:
「5W3H」を必ず入れる
日報の場合、これにHow many(どれほど)・How much(いくら)を加えた「5W3H」を含めるようにすると、簡潔ながら正確で、しかもわかりやすいものに仕上がります。ただし、場合によっては「どれほど」と「いくら」の要素が関わらないこともありますから、その際は「5W1H」でも構いません。臨機応変に対応しましょう。
定量的・客観的に記録する
営業日報を作成する媒体・ツールのメリットとデメリット

それぞれに保存性や閲覧性、検索性などが大きく異なりますから、何を優先させるべきか、自社に合ったスタイルはどれかを考えて決める必要があります。
紙媒体
半面、作成に手間と時間がかかることや、保存のために多くのスペースが取られることはマイナス面です。そして決定的なデメリットが、検索性が非常に悪いという点です。過去の事例を日報から参照して、業務改善に活かしたいというような使い方には、まったくそぐわない方法です。
メール
スマートフォンやタブレットを使えば、外出先からでも営業日報を送ることができますので、わざわざ日報を書くためだけに会社に戻らなくて済みます。外回りの多い営業担当者にとっては便利でしょう。使い慣れたメールソフトで用が済みますから、手軽です。
しかし、メールの場合、誤送信やサーバーエラーで「営業日報が届かない」ということも起こりますし、日報メールがほかのメールに埋もれてしまって、行方不明になってしまうということも起こります。メンバーにとっては便利でも、マネージャーにとっては手間と時間ばかりを消費する方法です。
Excelなどのスプレッドシート
しかし、Excelはあくまでもスプレッドシートです。テキストを扱うのはあまり得意ではありません。検索性も高くなく、日報から顧客情報をチェックしたり、時系列での進捗を確認したりということが、とても不得意です。
誰でも使えるのがメリットではありますが、営業日報用のツールとしては決して優秀とはいえないのです。
SFA・CRM
SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理関係)といったツールは、個々のメンバーの営業活動を商談内容や顧客データと紐づけて、一元管理することができます。ですから、簡単な操作で営業日報を作成することができ、営業日報から詳しい商談内容や顧客データを参照することもできます。これはマネージャーにとっては、とても便利な機能でしょう。
作成した営業日報はリアルタイムにチーム内で共有できますから、わざわざメールなどで送信する必要がありません。PCはもちろん、スマートフォンからでもアクセスできますから、外出先からの作成も簡単。一日の外回りを終えて移動中に日報を作ったら、そのまま直帰することもできます。
検索性が極めて高いことも、SFAやCRMの大きなメリットです。進捗が思わしくない案件があれば、過去に同じような事例がないかを容易に探し出すことができます。
いわゆるグループウェアにも日報の作成・管理機能は備わっていますが、顧客データも含めた情報の一元管理ができるのがSFAやCRMの強みです。すでにSFA・CRMが導入されていながら、メールやExcelで日報を作成しているなら、今すぐに転換を図ったほうがいいでしょう。
業務に活かせる営業日報を作ろう
試行錯誤を繰り返しながら、業務に活かせて、成果につながる営業日報を作り上げていきましょう。
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