DMPはMAと組み合わせて、初めて本領を発揮する!

投稿日:2019.11.15
DMPとMAは、マーケティングの領域で大きな力を発揮します。しかし、それぞれの用途を混同したまま、現場で使われているケースも多いようです。DMPとMAは、連携することでさらなる効果が生まれます。まずはそれぞれの役割を知り、その上で有効活用するようにしましょう。
ここでは、DMPとMAそれぞれの機能と連携について解説します。

DMPとMAそれぞれを知ろう

DMPとMAは、マーケティングの分野において、それぞれ重要な働きと役割を持つツールです。しかし、両方ともマーケティングの領域で使われ、機能の点でも重複するところがあるため、両者の違いがよくわからないという人も多いようです。
DMPとMAの連携についてお話しする前に、まずはそれぞれの違いについて確認しておきましょう。

DMPはデータを活用するためのプラットフォーム

DMPは、「データ・マネジメント・プラットフォーム(Data Management Platform)」の略称です。大量のデータを蓄積・管理し、さまざまな切り口で分析して活用するためのプラットフォームとなります。
マーケティング領域で使う場合、扱うデータは顧客情報になりますが、年齢・性別などの属性情報のほか、問い合わせ履歴やウェブサイトへの訪問履歴、サイト内での行動履歴など、設定次第で非常に細かな情報までも紐づけて管理することができます。

MAはマーケティング施策を実行するツール

MAは、「マーケティングオートメーション(Marketing Automation)」の略称です。マーケターが企画・立案したプランにもとづき、メールやメッセージの送信などのマーケティング施策を自動的に行います。
「オートメーション」という名称ではありますが、すべてを自動化してくれるわけではなく、シナリオやコンテンツの作成は人の手で行わなくてはなりません。そこを理解しておかないと、「MAを導入したけれど、手間がかかるばかりだった」「使いこなせずに終わってしまった」ということになりがちです。

DMPの概略とその機能

DMPの多くは、広告配信といった、マーケティングに関する機能を持っています。しかし、DMPのおもな役割は、膨大な情報を一元管理することと、それらの情報を必要に応じて分析することです。

DMPには、「プライベートDMP」と「パブリックDMP」の2つがあります。これらは、そこに収められているデータの種類によって分類されています。

プライベートDMP

プライベートDMPとは、自社の顧客データだけで構成されたDMPを指します。A社とB社、それぞれのプライベートDMPには、まったく異なるデータが収められていますが、ともに「自社の顧客データである」という点では共通しています。
顧客データをどこまで詳細に収集しているかは、企業によって大きな差がありますが、プライベートDMPは実店舗での行動履歴なども含めることができますから、情報の幅が広く詳細です。また、自社の顧客データですから、当然のことですが、プライベートDMPに収められた情報は、自社が想定しているターゲット層とほとんどずれのない属性を持っています。既存顧客へのアプローチ強化に役立てるには、最適な情報となるでしょう。
半面、市場全体を分析したり、新規顧客開拓のため、より広い範囲にアプローチしたりする場合には、データの絶対数が足りないというマイナス面もあります。

パブリックDMP

自社以外の第三者企業が収集・提供した情報を蓄積・管理しているのが、パブリックDMPです。「オープンDMP」と呼ばれることもあります。
現在、パブリックDMPを運営している企業は国内にいくつかあり、いずれも非常に多くの情報を保有しています。パブリックDMPは、プライベートDMPにはない情報がありますから、新規顧客の開拓に有効活用できます。
プライベートDMPとパブリックDMP、それぞれの情報を組み合わせることで、自社データだけでは明確にできなかった新たなセグメントを、ターゲット層として抽出することができます。

MAの概略とその機能

MAは、さまざまなマーケティング施策を実行するためのツールです。見込み顧客やユーザーに対してリードナーチャリングを行い、購入・成約への誘導を行うのがMAの役割だといえます。 MAには、マーケターによるプランニングやシナリオの作成をサポートする機能や、あらかじめ決めておいたタイミングやトリガーにもとづいて、メール等の自動配信を行う機能などが実装されています。

たとえば、「ウェブサイトから資料がダウンロードされたら、翌日にサンクスメールを送信する」というアクションを自動化できますし、さらにステップメールの機能を使えば、「その後、1日おきに異なる内容のメールを自動送信する」こともできます。また、住んでいる地域や年齢に応じて、「キャンペーンに適合する場合はメールを送る」といったことも可能です。 ひとりひとり異なるユーザーの行動や属性に合わせて、設定しておいた施策を自動で実行する。それが、MAのおもな機能です。

DMPとMAは連携させて活用する

DMPとMAは、連携させることでより高い効果を発揮させることができます。では、どのように連携させ、活用していけばいいのでしょうか?
すでにお話ししたとおり、DMPはデータの蓄積・管理と分析が担当範囲であり、MAはマーケティング施策の実施がその役割です。ですから、DMPとMAを連携させる場合には、まずDMPでデータを分析してセグメント化し、それぞれのセグメントに対してどのようなマーケティング施策を打つべきかを練ってシナリオを構築します。それをMAで実行し、その効果を測定してフィードバックする、という流れが一般的です。

精度を高めるDMPデータの統合

たとえば、新規開拓を行いたい場合、どんな層に対してアプローチすべきかを検討する際に、自社が持っている顧客情報だけでは、母集団として十分ではありません。
そこで、パブリックDMPが保有する「3rd partyデータ」や、パートナー企業が保有するDMPの「2nd partyデータ」を、自社の顧客情報に付与することで、自社データだけではすくい上げることのできなかったターゲット層の属性情報を明確にし、そこに対してアプローチをかけることができるようになります。
また、「ユーザーの行動履歴」や「興味・関心の対象」など、特定条件に着目してセグメント化し、その条件に合致したコンテンツを使ってアプローチをかけることで、施策効果をさらに高めることもできるでしょう。

DMPとDSPを連携させる方法もある

DMPにDSP(Demand-Side Platform)を連携させるというやり方もあります。 DSPは、費用対効果の高い広告出稿プラットフォームですが、これをDMPと組み合わせると、どのようになるでしょうか。

まず、DMPで管理された膨大なデータを分析し、ターゲット層となるいくつかのセグメントを作ります。それぞれのユーザーにMAを使って直接アプローチする一方で、DSPからターゲット層に対して、広く広告配信を行います。DSPによる広告で掘り起こされたユーザーには、次の段階でMAによってリードナーチャリングをかけていくことになります。

人の手でDMPやMAを使いこなし、大きな成果を

マーケティングの領域では、その効果を最大化すべく、さまざまなツールが開発され、新たな手法が考案されています。複数の手法を組み合わせたり、足りない部分を補うために新たなツールが開発されたりと、そのスピードは時としてついていくのもたいへんなことがありますが、そうした努力に見合った結果を得られることも多々あります。

ここでご紹介したように、DMPとMAを連携することで、大きな成果を生み出してくれます。ただし、ツールはあくまでも道具にすぎません。それを駆使して最大の効果を生み出すためには、人の思考と判断が不可欠です。DMPとMAなど、有用なツールを使いこなして、大きな成果につなげてください。

 

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